
【便秘とは】
便秘と聞くと、何日も排便がない状態と思う方は多いかもしれませんが、排便回数が少なくなる、便が硬くなる、小さくなる、出にくくなるなどの症状を示すこともあります。
【ワンちゃんも便秘になるの?】
成犬になったワンちゃんは通常1日に1~3回ほどウンチをします。子犬の時には1日5~6回程度、高齢になると1日1回程度になることが多いようです。
普段は毎日出ているウンチが2日以上でないとき、また、ウンチが小さくなる、硬くなる、排便時にいつもより長く踏ん張るようになったときには、便秘の可能性があります。
【便秘の原因】
ワンちゃんに便秘を引き起こす原因はたくさんあります。
・フード:新しいフードやおやつへの変更
・ストレス:環境の変化や怖い経験など
・運動不足
・脱水:脱水を引き起こす病気(腎臓病など)や飲水量の不足により便が硬くなることがあります
・薬の副作用:抗生物質や鎮痛剤、利尿剤など、薬の内服により、下痢や軟便、便秘になることがあります
・腸の病気:腸の動きが低下する病気や腸内に異物(おもちゃなど)が詰まる腸閉塞など
・脊椎など神経系の病気
・関節炎や腰痛など:特に中高齢のワンちゃんでは、関節炎を患っていることが多く、排便時の踏ん張り姿勢が辛くてウンチを我慢してしまうことがあります
・腫瘍:おなかの中や肛門·その近くに発生した腫瘍により排便が困難になることがあります
·ホルモンの病気
【どのくらい様子を見て大丈夫?】
元気·食欲があり、フードの変更やストレスを受けた可能性などの原因が考えられる場合には、環境を改善して数日程度は様子をみてもよいでしょう。
ただ、環境の変化が思いつかず、軽度でも便秘症状が続く場合には、一度、動物病院で原因を究明したほうがよいでしょう。特に、嘔吐、食欲や元気の低下を伴う場合には、早急の受診をおすすめします。
【便秘ケア】
・普段から飲水量の少ないワンちゃんには
お水のほかに、鶏ささみや胸肉を湯がいたスープをプラスしてみましょう。
・関節炎を患う中高齢のワンちゃんには
関節炎の痛みを軽減するサプリメント(オメガ3脂肪酸など)、マッサージやツボ押し、
鍼灸などで痛みを軽減させてあげましょう。
・食物繊維補給
食物繊維はウンチのかさを増やしたり、便をながれやすくするほか、腸内細菌のバランス調整にも役立つといわれています。
ただし、過剰な摂取により便秘を悪化させてしまうことがあるため注意が必要です。
ワンちゃんが比較的好きな食物繊維の多く含まれる食べ物には、サツマイモやカボチャ、キャベツ、バナナなどがあります。ただ、腎臓病や尿石症に罹っているワンちゃんでは注意が必要なので、種類や投与量については動物病院にご相談ください。
・プロバイオティクス
腸内細菌のバランスを整えることは腸の機能改善にとても重要です。
プロバイオティクスは腸内の善玉菌を凝縮したサプリメントです。毎日摂取することで腸の動きを整えるだけではなく、免疫機能アップなど様々な効果が期待できます。
獣医師紹介

ルール 久枝先生
日本で馬と小動物の臨床獣医に従事後、2002年にオーストラリアへ移住。その後はオーストラリアと日本を行き来しながら獣医業と獣医翻訳業に勤しむ。2011年に犬と猫、馬の代替治療院”Essence Care”をオーストラリアで開設。
