ネコちゃんがグルーミングを行う目的は、体をきれいに保つだけではなく、体表の血液循環向上、体温調節、毛玉防止なども含まれます。
また、生後間もない仔猫ちゃんでは、お母さんネコちゃんによるグルーミングで排泄が促され、絆を深める役割も果たしています。
ちなみに、ネコちゃんは生後4週齢というまだ小さいうちから自分の体をグルーミングし始めます。さらに、その後すぐに兄弟姉妹のネコちゃんなど、他のネコちゃんに対してもグルーミングを始めるのです。
では、ネコちゃんは1日にどのくらいグルーミングに時間を費やしているのでしょうか?
なんと、ネコちゃんは起きている間、30~50%の時間をグルーミングに費やしているといわれています。ネコちゃん(成猫)の1日の平均睡眠時間は約16時間なので、1日に数時間以上はグルーミングに没頭しているようです。
なお、ネコちゃんの舌には乳頭突起と呼ばれるざらざらした部分があり、グルーミングには役立つのですが、自らの被毛を飲み込んでしまうというデメリットが伴います。
通常、飲み込んだ被毛は便と一緒に排泄されるか、嘔吐により吐き出されます。
しかし、たくさんの被毛を飲み込んでしまうと、胃の中で大きな毛球(毛玉)となって停滞し、嘔吐を繰り返すようになります。また、このような毛球が腸を閉塞させてしまうと、命にかかわることもあります。このような病態を毛球症といい、特に長毛種のネコちゃんによくみられます。
【飼い主さんがチェックするポイント】
お家でチェックするポイントは、全身状態と嘔吐の回数、そして内容物です。
食欲・元気があり、排便に異常がなく、嘔吐回数が月に数回程度、嘔吐後も食欲・元気があり、嘔吐物に少量の被毛が含まれている場合には、一度、動物病院で診察・検査を受け、胃腸内に毛球がないか確認してもらうとよいでしょう。
食欲があっても、1日1回程度嘔吐が続く場合にはできる限り早めに、1日3回以上の嘔吐がある、食欲元気が低下する場合には早急に受診することをおすすめいたします。
また、毛球症をケア・予防するためにも、被毛を嘔吐することの多いネコちゃんは、毛球症用フードやサプリメントなどを早めにスタートしたほうがよいでしょう。
グルーミングの時間は年齢や病気によって変化します。
ノミなどの寄生虫に感染すると痒みのために毛が薄くなる、もしくは脱毛するほど激しいグルーミングをするようになります。また、ストレスに弱いネコちゃんは過剰なストレス環境下におかれるとグルーミングしすぎることがあります。アレルギーにより脱毛するほどグルーミングが増えることもあります。
そして、特に中高齢のネコちゃんでは歯周病が悪化し、口に痛みがあるためにグルーミングできなくなることがあります。また、いろいろな病気によりグルーミング時間が減ることもあります。
最近、グルーミング時間が増えてきたな、減ってきたな、毛が薄くなってきたな、脱毛してきたな、毛玉が増えてきたな、毛艶が悪くなってきたなと思ったら、はやめに動物病院で診察を受けたほうがよいでしょう。
また、グルーミングが難しくなってきたら、こまめにブラッシングをしてあげることも大切です。