
人で話題の腸活ですが、ネコちゃんにも効果はあるのでしょうか?
今回は、ネコちゃんの腸内細菌、そして腸活についてお話しさせていただきます。
【ネコちゃんの腸内細菌】
ネコちゃんのお腹に生息する腸内細菌の種類と割合は、人やワンちゃんのそれとは少々異なります。
その理由は、ネコちゃんは肉や魚などの動物性たんぱく質を主食とする肉食動物のため、それを消化しやすい腸の構造をしており、腸内に生息する適当な細菌叢が異なるためと考えられています。
ネコちゃんの腸内細菌は、1000種類以上、数百兆個といわれていますが、主要なものは以下の4種類です。
・Firmicutesファーミキューテス
ネコちゃんの腸内細菌の35~50%程度を占めていると考えられており、腸球菌やクロストリジウム、乳酸菌などの菌が含まれ、フードの消化だけでなく、免疫機能の調整にも役立っています。ネコちゃんでは、腸球菌が最も多く、乳酸菌は人やワンちゃんよりも少ないといわれています。
この菌群の中の悪玉菌は下痢や肥満に関連すると考えられています。
・Bacteroides バクテロイデス
ネコちゃんの腸内細菌のおよそ35%程度を占めるといわれており、腸内で食物繊維の分解などのほか、免疫機能の活性などに役立っています。
この菌群は加齢や慢性腸症のネコちゃんで増える傾向があるようです。
・Proteobacteriaプロテオバクテリア
健康なネコちゃんの腸内細菌のうち、およそ13~15%を占めるといわれていますが、1~6%と少ないネコちゃんがみられることも報告されています。
この菌群の悪玉菌は下痢や炎症、アレルギーに関与すると考えらえており、慢性腎不全や慢性腸症との関連性が高いといわれています。
・Actinobacteriaアクチノバクテリア
人の腸活で重要視されているビフィズス菌はこの菌群に含まれますが、健康なネコちゃんの腸内にこの菌群は少ないことが報告されています。
【腸内細菌のバランス】
腸内細菌は消化を助ける役割のほか、免疫機能の調節やアレルギー症状の緩和、ストレスに起因する病状の緩和などに役立つと考えられています。
腸内細菌は、体にメリットをもたらす善玉菌、デメリットをもたらす悪玉菌、健康状態により良くも悪くも働く日和見菌に分けられます。
理想的な割合は、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7といわれています。
このバランスが崩れてしまう要因はたくさんあります。
·アンバランスなフード
·ストレス
·病気
·加齢
【ネコちゃんに効果的な腸活】
上記のように、さまざまな理由で腸内細菌のバランスは崩れてしまうことがあります。まずは原因を究明し、対処することが一番ですが、加齢や病気、環境などが要因となる場合には、対処療法のほかに腸活が効果的かもしれません。
・サプリメント
ネコちゃんにサプリメントを投与することは難しいかもしれませんが、各ネコちゃんのお口に合った、もしくは受け入れてくれる投与法をみつけることが大切です。
各ネコちゃんに適切な種類、形状のサプリメントを選ぶためには、できればかかりつけの獣医師に相談することをお勧めします。
・プロバイオティクス:善玉菌を集めたサプリメントです。
・プレバイオティクス:善玉菌の栄養源となるサプリメントです。
・シンバイオティクス:プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を含むサプリメントです。
・ストレスの緩和
ネコちゃんのストレスを緩和するためのフェロモン(部屋に拡散するタイプなど)や、ネコちゃんが安心できるスポットの設置(高い場所、箱型など隠れることのできる場所)を試みるとよいでしょう。
ネコちゃんの腸内細菌や腸内環境についてはまだ解明されていないこともありますが、健康維持のために腸内環境を整えることはとても重要であることに間違いはなさそうです。特に、腎臓病など、病気のネコちゃんにも効果的であることが予想できます。各ネコちゃんにあった腸活、ぜひ試してみてください。
【編集部より】
ビーミーニーは、水に浸けるだけで菌の繁殖を抑えることで、「お腹の元気」をサポートします。
獣医師紹介

ルール 久枝先生
日本で馬と小動物の臨床獣医に従事後、2002年にオーストラリアへ移住。その後はオーストラリアと日本を行き来しながら獣医業と獣医翻訳業に勤しむ。2011年に犬と猫、馬の代替治療院”Essence Care”をオーストラリアで開設。
